晩秋にかかってくると朝は霧が立ちこめ
時雨れることが多くなります。
一雨ごとに冬に近づく、まさにその言葉通り
飛騨は冬支度を始めます。
古川では霜月に入ると週末ごとに各町内で川掃除があります。
たかだか50センチ程度の側溝でも
雪国に住む者にとっては雪除けをした後
それらを流し出す大切な水路、生命線。
泥や砂を汲み上げ、間もなく来るべき季節に向けての準備。
瀬戸川の鯉たちもこの時(今年は11月25日)を境に
“冬の別荘”へお移りになります。
色彩を欠いてモノトーンになった瀬戸川では
美味しい漬物を漬けるための『菜洗い』が始まり
この光景も冬の風物詩の一つです。
飛騨びとは漬物を好んでよく食べます。
赤かぶのしな漬け、大根の沢庵漬け、白菜の切り漬け、などなど。
一般の家庭でも樽2~3個ほどを一時に漬け込み
漬けた樽は屋外で保管するため
気温が低くなってからの作業となり
この時期、手を真っ赤にさせながら、せっせと仕込みます。
当館の漬物も少し前に漬け込み始めた
減農薬自家農園の蕪と大根をお召し上がりいただいております。