数日前紙面の地方版にも記載がありましたが
この辺りのランドマーク?ともいえる
主だった境内にある大イチョウが全て落葉すると
冬の使者“雪”が降るといわれています。
古川と高山のそれが落ちたことは間接的に知ってしまったので
この間にある国府の安国寺の中?イチョウの具合を見に出かけました。
ご住職様はご法要のおときなどでお顔を拝見することはよくありますし
また、お客様にその行き方や観光地としての魅力度を聞かれるなどして
話題としてはよく上るところですが
実際お邪魔するのはかれこれ8年ぶり位でしょうか。
安国寺は歴史の教科書にも紹介のあるとおり
室町幕府の開祖 足利尊氏 将軍が南北朝として隔てて争った
後醍醐天皇の冥福を祈って全国各地に建立させたもので
このことからも、今では飛騨というと高山、そして古川が中心だったという
認識は比較的新しいものだということが汲み取れます。
そしてこのお寺にある経蔵(お経を納める蔵)は飛騨地方唯一の『国宝』でもあります。
あいにくこの日はご住持がご不在で
久々の国宝は階(きざはし)の下から仰ぎ見上げるだけに終わりましたが
お目当てのイチョウはすっかり葉を落とし、その育む大地と
脇に備わる小池一面を黄色の敷き絨毯に変えていました。
ふと山門脇に目をやると
“大原騒動義民之碑”とあります。
大原騒動とは江戸時代に忍耐強いはずの飛騨びとが起こした
かなり規模の大きい激烈な一揆だったそうです。
今までは気付かなかったもの、見えていなかったものも
加齢とそれに伴う多少なりの経験によって
少しばかりは意識にかかってくるものなのですね。