この帯を蔵から出すとき
いつもは思うことのない『無常』という悲しみがこみ上げてきます。
そして 今日はこれを締めなければなりません。
先日、同級生で親しくさせていただいている友人の子供が交通事故にあい、
意識不明のまま4歳の命を終えました。
誰にでも起こりうる出来事なだけに
我が子が健康であることが奇跡でもあるかのように感じます。
人は生まれた瞬間から死に向かっていくのが運命ですが
それがいつ訪れるかは誰にもわかりません。
神に召された命は 残されたものの生きる糧となり天命を果たすのだと思います。
もう20年も前なりますが 曽祖父がなくなったときに曾祖母が言った言葉を思い出しました。「こんなに悲しくても時間になればお腹はすくし 夜になれば寝むれるんやさなぁ・・・」
これが 生きている、生かされているということなんだと。
泣き疲れた友人の顔を見ると かける言葉も見つかりませんでしたが
少しずつ笑顔を取り戻し
家族とともに前を向いて歩いていって欲しいと思います。
合掌