深緑の室礼は心入れの品を設え思いも深まる

端午の節句も終わり 館内の室礼も少し夏らしく模様替えしました。
今年初めてお目見えのこの衝立、
涼しげでしょ♪

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実はこれ 数枚の欄間で作っていただいたものなんです。

欄間といえば 客間などの天井板と鴨居の間に、
光を取り入れたり、通風性をよくするためのもので、
今日の日本家屋ではその実用性とともに 
品格を保つための室内装飾として取り付けられてきました。
古くは平安時代の巻絵にも彫刻をした欄間が見られるそうです。

この9対の欄間は祖父の従兄弟にあたる方が彫られたもので
ご本人がお亡くなりになられた後 処分に困り 当館にお声がかかりました。

当初は 欄間は新築しない限り使い道がない!と思っていましたが
見るだけでいいから。。。といわれ 
拝見してみると透かしが素敵で繊細な図柄、
このままどこかの片隅で日の目を見ず終えるのは
大変忍びないとの思いがわきあがり
譲り受けることとなりました。

。。。とはいっても これをどう利用するか。
どこかに飾ることは直ぐに思いつきますが
一方だけ見てもらっても意味がない。
表裏どちらも見えるからこそ 欄間としての価値がある、
などと色々考えたところ
衝立にしてはどうだろうと考えました。

早速、出入りの建具やさんにお願いし、誂えていただいた物は
思った以上に素敵に出来上がりました。
夏に向けて 涼しげで大満足です。

処分を考えていらっしゃったご親戚の方も 
そして 丹精こめて作成された故人も
きっと喜んでくださっていることと思います。

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