鎧や兜を飾ることは、武家社会から生まれた風習だそうです。
身の安全を願って神社にお参りするときに、
鎧や兜を奉納するしきたりに由来しています。
鎧や兜は“戦争の道具”と思われがちですが、
武将にとっては自分の身を護る大切な防具であり、
また精神的なささえとしての大切な宝物でした。
戦から身を守るという大切な役目を持っているため、
お守りとして五月人形の中心的な飾りになっています。
誕生を祝い、無事に成長して、強く、立派な男の子になるよう に
鎧、兜が身を守って、その子が交通事故や病気になりませんように、
という家族の願いがこめられています。
現在作られている鎧兜は、昔の武将によって奉納されたものが
各地の神社仏閣にたくさん残っており、
これらを参考にして、制作されているそうです。
当館の玄関に飾っておりますのは 『赤糸威大鎧』
平安時代の優品といわれ『源平盛衰記』や『太平記』などの古文献に散見されます。
よく聞かれる胴の家紋 揚羽蝶は当館とのゆかりはないのですが
平家の流れを汲む一族が伝承したといわれています。
もちろん飾り甲冑ではあるのですが 時代を重ねているので
何となくその時代誰かが着ていたのでは。。。などと思わせます。