日本人と箸

海外からのお客様をお迎えすると
ついつい日本人との違いを比べてしまうことがあります。
独特の繊細な感性や謙虚さなど 
あらためて日本人て素敵な人種だなぁと感じます。

今では世界的に注目されている和食ですが
食だけでなく“お箸”も脚光を浴びているようです。

日本は世界で唯一、箸だけで食事を完結させる国で
日本独特の繊細な食文化は たった2本の棒から生まれました。
最近ではエコという観念から 割り箸を使わなくなりましたが
もともとは 今日の一客のために山から小枝を切り出し
削いで箸を手作りし もてなしたのが最初。
それが進化し割り箸の誕生となるのですが 
この「食べる直前に割って使う」ということが 「真新しいもの」ということで
清浄という日本文化に通じていたのですね。

当館では樺の木で作った塗り箸を使っておりますが
箸に塗る漆は英語で「ジャパン」と呼ばれ、
その技術は日本が世界に誇るべきもの。
割り箸も本来はエコロジカルな観点から生まれた、
環境にも人の体や心にも響く道具。
日本の文化、大切にしたいものです。

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