今回は我が家の天使たち?に送られた
当館の「花の間」にある「真多呂雛」のご紹介です。
雛話は五回目で佳境に入りました。
主人は福岡の久留米出身なのですが、
商売柄なかなか里帰りも出来ない不出来な嫁にとっては
年一回正月明けに行く九州への小旅行が、本当に楽しみな大イベントです。
我が家は結婚一年後に長女が。
年子で次女が授かりましたので
2人の節句人形という事で福岡の両親に買っていただきました。
平成12年3月、宅配で届けられた大きな箱には「真多呂」と書かれ、かわいらしいお顔の木目込み人形がお目見えしました。そしてもうひとつの箱、明らかに人形とは違うものが。。。
小さなお手玉のような人形たちがたくさん糸でぶら下がっているもの。。。
これって何?
福岡では常識?の“さげもん”。
この愛らしい吊るし飾りは伊豆稲取の「つるし雛」、酒田の「傘福」
と並んで全国的にも有名なんだそうでございます。
通常は雛壇の両端に上から吊り下げられます。
7列の赤糸に7つの細工人形と中心の大きな鞠を合わせて51ケ。
その昔、女性の寿命が短かった頃よりの風習で
人生50年より長生きできるようにと願いが込められているそうです。
上段には花や鳥、野菜。
中段には動物。下段には這い人形が飾られます。
ちなみにこれらの細工とともにちりばめられる三角や四角の金色の紙は
お金に例えられ、生活に困らないようにとの意味が込められています。
子は宝、子はかすがいと申しますが
色々なものに願いを託し、子供の健康や健やかな成長を祈る気持ちは
いつの時代も変らない親心です。