今日は飛騨古川にある2軒の造り酒屋さんのうち、
“蓬莱(ほうらい)”の名で知られた“渡辺酒造店”さんの『かけどめ』。
そもそも『かけどめ』とは・・・・・
仕込み期最後の造りのことで漢字では『掛留』と書くそうです。
米を蒸し器に「掛ける」ことを「留める」との意で酒の仕込みを終了するという用語です。
酒づくりの工程とは“生き物”を相手にすることなので
その期間は、朝早くから夜遅くまで。
シンドイ?業種で有名な私たち旅館業よりも
このときばかりは長時間重労働を強いられるようです。
この『掛留』が済むと
それまでよりは“拘束時間的”に格段に楽になるとのこと。
そこで、それまでの労をねぎらう意味で『掛留の宴』が催されます。
酒をつくるプロですから、飲む方もプロ級?なのはもちろんのこと。
渡辺酒造店さんは享保年間から続く名家で
連綿と紡ぎ湧くその酒も定評がございます。
ベルギーで開催される「酒と食品のオリンピック」の
『モンドセレクション』金賞受賞をはじめとして
同国、国際品質審査会でも日本酒で初の最高位三ツ星獲得。
国内では主税局が主管する新酒鑑評会で最高位金賞受賞の『超常連校』。
そんな渡辺さんの今年のお祝いの酒席に振舞われたのは。。。
『純米吟醸 家伝手造り』
どれも自信作を、毎年30種類ほども世に送り出されていますが
やはり、このお席に上がるお酒はその中でも今年の飛び切りの逸品。。。
仕事後には毎日必ず頂くのが習慣になってしまった私にとっては
その情報は何よりの“収穫”かも知れません。
吟醸酒は冷やで飲むもの、という常識がありますが
少しだけお燗(人肌燗)すると、フルーティーなヴーケ(香り)が広がり
また違った味わいをお楽しみいただけます。