昨年のこの時期に主人が思いついたように企画を打ち出しました。
宿泊費+少しだけ(2000円) で 浴衣と帯をプレゼントするというもの。
きっかけは
とある名古屋の雑誌さんが浴衣特集として
その背景を当館及び古川に選定していただいたことによります。
“外部の目”というのは有難いもので
普段、普通に暮らしていると特段感じることもないのですが
そうやって(色々なものを見聞きする機会の多い)編集の方に
「町並みを違和感なく和装できるところは少ないですよ」
とほだされると、そんなものかと改めて実感したりします。
とはいえ、プレゼントまではいかないにせよ
“旅館で選べる浴衣”レンタルを有料無料で提供されているところは珍しくなく
当館でも、過去、就寝用と別のお寛ぎ用の浴衣を誂える際に
選べる浴衣にするか、二部式のものにするか検討した経緯もございます。
(結果として実用性の高い二部式にしましたが)
そんな中で、何が大盤振る舞いなのか?
全部とはいいませんが、私の知る限りでは
選べる浴衣のレンタルは無料か廉価有料に設定されているため
色柄がやや古いものだったり、生地が薄かったり、仕付けがよくなかったり、と
いわゆる買入価格の“お安い”ものを使っていらっしゃることが多いようです。
主人の考えた企画というのは
旅館の中で浴衣をプレゼントするのではなく
この企画に協力していただいた地元の老舗呉服屋さんに足を運んでいただいて
プロの見立てのアドバイスを受けながら
着付けとともに
『呉服屋さんでもてなされている』雰囲気も楽しんでいただくというもの。
呉服屋さんもただ当館に納品するだけではなく
ご自分のところで“差し上げる”ので滅多なものはお出し出来ません。
勿論、和装の似合う町並みを根付かせようという趣旨を
ご理解いただいてのご協力ですので
そもそもそんな了見ではないのですが。。。
(主人に)聞くところによると
当館も、そしてきっと呉服屋さんも“持ち出し”企画なので
50組限定という枠を設定させていただいておりますが
昨年も同時期30組様の限定でしたが『完売』。
僅か2ヶ月のこの企画に3回もお越しいただいた方がいらっしゃるくらい
お客様には喜んでいただけたようでございます。
通常、浴衣と帯で13000円~15000円ほどもするものが
たったのプラス2000円だということもありますが
何よりも、今のご時勢
やや敷居が高くなったと思われがちな呉服屋さんの
瀟洒な座敷に上げていただき
呉服を誂えるような感覚で贅沢感(セレブ感?)を味わえる
というのが醍醐味なのだと思います。
6月は中旬にもなりますと
鯉の泳ぐ瀬戸川沿いに色とりどりの“花菖蒲”がお目見えします。
また7月にはご夕食後のひととき
ご希望の方を“蛍狩り”へお連れします。
呉服屋さんでは簡単な帯の結び方のレクチャーもしてくれますので
ご入浴後、お食事後、復習を兼ねて
頑張ってみるのもオススメします。
今季も既に15組様ほどのご予約を既にいただいているようでございます。
ご興味のある方はお早めに。