皐月の飛騨路の、とある週末

山里の飛騨では、平地と違って『田植え』は概ねGW明け。

この辺りの方達は、兼業農家というわけではないのですが
兼業務め人?”

いわゆる、自宅で家庭菜園とはいえないほどの大掛かりな規模の田畑を持っている方が
かなりの数いらっしゃいます。

これらの方は、やはりお休みが土日の方が多いので
皐月の週末ともなると、そこかしこで家族総出。

時として、数軒で耕運機を共同購入されていたりもするので
他の家族の方達と『講』のような感じで
お互いに作業を各週順番で手伝い合う光景も目にされます。

当館のスタッフの中にも
「来週末、田植えやもんで、お休みを。。。」
という方が続出。

いつもこの時期の週末のシフト構成には悩まされます。

とはいえ、そういう自給自足的な風土が色濃く残っているから?
この貨幣経済全盛の時代にあっても、“拝金”的な思想がこの地方の人たちには
あまり感じられないのかもしれません。

ひいてはそれが、『対価に対するサービス』ではなく
『ご縁があったから精一杯もてなしたい』という農耕民族のDNAを引き継がせ

“飛騨の人は温かい”と思っていただける大きな要因になっているのだと思います。

そんなことを、たまたま見かけた
当館の男衆(おとこし)で
元大工の尾上さんご夫婦の田植え姿に微笑みながら
思ったりしたのでした。

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