飛騨“随一”の絶品カレー ~細腕奮戦記

飛騨での軽食といえば

“中華そば(高山らーめん)”
“日本”そば”

とくるのでしょうが、世間一般では
これに“カレーライス”なんてのも加わるのではないでしょうか。

飛騨でも名産飛騨牛を使ったカレーをはじめ
喫茶店や食堂、小料理屋などで各店それぞれのものを食することが出来ます。

その中で、私が実際食したのはほんのごく一部だとは思うのですが
ダントツにオススメするのは神岡町の『山の庵』。

場所は、昨日ご紹介した当館ご用達の『あすなろ珈琲店』と同じく
旧神岡鉄道奥飛騨温泉口駅の傍らに佇む古民家。
古民家“山の庵”入り口

約3年前に陶芸家の渡部徹先生ご夫妻が、焼き物の里、滋賀は信楽の近郊から
移り住んでいらっしゃいました。

根っからの“芸術家”さんと典型的な“主婦”さんという感じで
“ビジネス”は得意分野ではいらっしゃらないご夫婦ですが
その奥さんが作られるカレーは『ちょっと比類なきカレー』です。

飛騨“一”の美味なるカレー
出汁の中心にもなるお肉は、勿論“飛騨牛”のスジ肉で
これらを数種のスパイスと沢山の野菜たちやワインなどと一緒に
“光熱費採算度外視”でコトコトコトコト。

全ての原型が判らなくなるまでジックリ煮込んであります。

奥さん曰く
「それまで専業主婦で何もしたことなかったから・・・」

でも、その手間と時間の掛け方は
いわゆる“商業ベース”の感覚では、到底なしえないようなレベル。
その手間隙愛情がタップリ注がれた故の美味しさだと即感できます。

この 陶房 兼 喫茶 “山の庵”のメニューは

食べ物はこのカレーのみ。

飲み物は
“あすなろさんの自家焙煎珈琲”“牧成舎の飲むヨーグルト”
“飛騨の林檎ジュース”“紅茶”

カレーはサラダが付いて750円。
飲み物をセットにしても1000円札一枚。

当館からは車で30分ほど掛かる場所ですが
暇を見つけては時々お邪魔しております。

こちらのご主人は、あの“民藝の祖”河井寛次郎の孫弟子にあたる方で
国展受賞作家”であり“日本民藝館展入賞作家”でもあります。

青磁や白磁をこよなく愛されるこの偉大でお茶目な作家さんは
“商売”が得手ではいらっしゃらない上
現在大病を病まれ長期入院をされております。

その古民家を何とか維持するためにも
奥さんは現在お一人で慣れない喫茶業を一生懸命に、でも笑顔を絶やさずに
切盛りされていらっしゃいます。

他にはコレといった見どころもない処にありますが
この古民家で過ごす時間は、そのお人柄が表すように
優しくたおやかで、懐かしく。。。。
絶対にオススメです。

渡部徹先生が無事退院、復帰の暁には

~~

私が一心不乱に陶芸教室で土と格闘している間に
主人はチビチビと呑りつつ、時には目の前の神岡鉄道の廃線路をぶらぶら。 
気がついたら半日は悠に過ぎていた

~~

なんていう贅沢で満ち足りた過ごし方が出来る稀有な空間に戻ることでしょう。
山の庵“喫茶”から陶房を臨む

先生本人はもうしばらく不在ですが、その作品達と美味しいカレーは“火曜定休”で
いつでもお出迎えしてくれます。

飛騨路へお越しの際は、是非とも神岡の“山の庵
(電話0578-82-2238)へ足をお運び下さい。

3 Comments
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    おかげ様で、無事帰還して参りました。
    思いがけなく、目にした 若女将のゆったり日記。
    有難い気持ちでいっぱいです。

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    とても 美味しいカレー噂どうり でした。八ッ三の女将に感謝。食べて入る時に偶々ガッタンーゴウが視界に入ってきました。元々イチビリの小生 食事、コーヒー後 早速挑戦致し汗だくで帰って来ました。いつまでも忘れられない体験でした。又寄らせて貰います。

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    この日記を読んで神岡にカレー食べに行ってくださるお客様がいらっしゃるようで 飛騨市の活性化にご協力いただき ありがとうございます。
    私自身、外食で「カレーを食べたい!」と思うことは なかなかないのですが ここのカレーは たまに無性に食べたくなる代物ですよね。

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