山はようやく春の兆し

まもなくゴールデンウイーク
お出かけのご計画はおすみでしょうか。

飛騨の山々はようやく山開き、行楽シーズンを迎えます。

先日ご案内した宇津江四十八滝をはじめ
昨日は上高地、5月1には野麦峠が通行可能になります。

標高1672mの野麦峠はかつて、
飛騨と信州、江戸を結ぶ古くからの重要な路線でした。
中でも富山で取れた鰤を飛騨を経由して信州へと運ぶ道筋であったため
『鰤街道』と親しまれていたそうです。

能登で上がった鰤が飛騨で塩を詰め替えて運ばれるので 
信州では『飛騨鰤』として珍重され、
当時信州の人たちは飛騨に海があり
飛騨で鰤がとれる思っていたと聞いたことがあります。

明治の初めから大正にかけて、
この野麦峠を越えて諏訪の岡谷へ出稼ぎに参りました。

当時の日本経済を支えていたものは絹糸だったので 
飛騨の女性たちがこのときを支えたとして
飛騨では今でも語り継がれています。

峠地内にある、野麦峠の館(資料館)には、
全国の主要な峠のいわれ・歴史の紹介や、
野麦峠に由来する映像や民具などの展示があります。

今では安房トンネルが開通したことから 
すでにに飛騨と信州を結ぶ路線としての役目はありませんが 
北に乗鞍岳、南に御嶽山が望まれ 景観が素晴らしく
『日本の秘境100選』にも選ばれています。

当館からは車で1時間30分
かつてさまざまな思いで峠を往来した人々の気持ちを偲びながら 
大自然に囲まれた野麦の地でのトレッキングも楽しみの一つです。

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