当館や古川へお越しいただいたことのある方は
きっと誰もが“耳にされた”はずの『古川祭り』。

４月１９～２０日にかけて行われるこの祭りは
国の重要無形文化財に指定され、天下の三大奇祭の一つとも云われ
毎年全国各地より多くの方がお越しになられます。

この祭りの準備は３月の第一土曜日の“抽選祭（ちゅうせんさい）”
と呼ばれる行事から事始まります。

要は、その年の当番を決める“くじ引き”大会なのですが
黒紋付の男衆たちが集まり
それはそれは
くじ引き大会などと茶化してはいけないような
厳粛な雰囲気の中で執り行われます。

この“祭事”で決まった当番ごとに、
どうやって祭りを“仕切って”いくか、が決まり
その首長の決めたことに従い、全町内が動き出します。

飛騨の小京都と呼ばれるこの町を
「朱雀（すざく）」
「玄武（げんぶ）」
「白虎（びゃっこ）」
「青龍（せいりゅう）」
の四神に分け
くじは８年に２回はまわってくるようになっています。
当番になった年は　何といっても、
例年以上に“人足（にんそく）”確保が最重要。。。

他の周辺地域と同じように、街はドーナツ化現象、そして高齢化。
そんな中で祭りを存続させることは想像以上に大変なことでもあります。

ちなみに、今年は起こし太鼓の主事（しゅじ：当番）が
「白虎」で副料理長　秋田さんの町内です。
秋田さんは名誉ある今年の太鼓打ちにも選ばれ
すでに気分は祭りモード。かなり張り切っています。

伝統を守るため、古川の男たちは、そしてそれ以上に影で支える女たちは
これから一月半の間、頑張りながらも楽しむのです。