体調を崩されて退職された
元玄関番の藤井さんが『鷺草(さぎそう)』を持ってきてくれました。
咲く花が鷺が羽を伸ばしている姿に似ているところから
その名が付いたそうです。
毎年、大き目の鉢に移植して持ってきてくれます。
この白く可憐な花は東京都世田谷区の区花に指定されているそうです。
今は閑静な住宅地といった感のある場所ですが
その昔、戦国時代真っ盛りの頃
世田谷城で助けを求める姫君が手紙を鷺に託しました。
しかし、その鷺は途中で射落とされ
その落ちた場所にこの花が咲いたそうでございます。
そんな哀しい伝説の残る花。
今にも折れそうな細く長い茎の先に
白く羽をはばたかせる 鷺草。
今月一杯くらいは玄関脇の
樹齢400年の栃の木の囲炉裏に可憐に舞っております。
是非一度、実物をご覧あれ。