皆様は 年賀状の準備はお済みですか。
昨日から 年賀郵便の特別取り扱いが開始され、
今年ももう残すところ半月、一年の締めくくりです。
今日は年賀状の豆知識をご紹介します。
たとえば キリスト教圏のクリスマスのように
「祝祭」を1月1日以外の日に置くところもあるように、
暦が現在のように世界的に統一されるまでは、
「正月」にあたる季節が地域ごとに異なっていたそうです。
当初は木片に書かれるのが普通で、紙が比較的容易に手に入るようになるのは6世紀以降。
その後、7世紀中盤の大化の改新によりさまざまな制度が整えられ、
まずは 政治的な伝書を届けるための郵便事業が立ち上げられ
各所に駅馬を置く「飛駅使」制度が始まりました。
街道の整備にともない「飛脚」制度が充実していき、
江戸中頃には、町人文化の隆盛とともに、武士階級だけでなく、
寺子屋など庶民教育の急速な普及が進むにつれ、
一般庶民もたしなむようになりました。
ちなみに その寺子屋で読本や習字の手本として使われていたのは、
主には往来物と呼ばれる書物です。
「よみ・かき・そろばん」の「よみ」と「かき」は、
手紙の読み方、書き方を習っていたのですね。
明治後半になると、「年賀状を出す」ということが、
国民の間に年中行事のひとつとして定着してまいります。
「1月1日」の消印を押してもらうため、
多くの人が、それをねらって年賀状を出すようになりました。
その結果、年末の26日~28日あたりと、元旦当日の郵便物がふくれあがり、
賀状が夏頃にしか届かない!!なんてこともあったそうです。
年賀状は、長い日本の伝統を背景に、日本の民衆自身が育ててきた文化なのですね。
お互いの息災に感謝しつつ、自分や家族や友人たちの健康と幸せを願う年賀状。
1年に1度、それぞれの健康を祝い、無事息災を願う心情は、人類普遍のものです。
*もっと詳しくお知りになりたい方は ぜひ 年賀状博物館へ行ってみてください。