当館より車30分ほどの
市内河合町に約800年前から伝わる山中(さんちゅう)和紙。
茶色の楮(こうぞ)と呼ばれる植物の皮を雪の上に晒(さら)して漂白し
和紙の原料とする、豪雪地ならではの技法が特徴だそうです。
逆算しても丁度計算が合うのですが平家の落人伝説のあるこの地区。
現在でも2軒が生産を続けられています。
楮を畑から刈り取り、枝を釜で蒸し
手で一本一本皮を剥き、束にして軒下に吊るします。
一週間ほど日陰干した後
雪深くなってから晒すのです。
染物もよく冷水で晒すと発色がよくなるといいますが
同じ原理なのでしょうか。
今まさに楮の皮むきの時期。
あとは嬉し怖しの雪を待つばかり。。。。
今年はことのほか冷え込みも遅い気がしますので
晒し作業まではだいぶ待機期間があるかも知れませんが。
そして先日 同町の保育園児、小学生、中学生が職人さんの指導を受けながら
自らの卒業証書のために 気持ちを込めて和紙を漉きました。
一生の宝物になることでしょう。